不死の猟犬1

不死の猟犬 1  [八十八良]

不死の猟犬 1巻 (ビームコミックス)
 

一度死ねば、病気も怪我も治って復活する人類が生きる世界で、『復活しない』病気を感染させる感染源を守る女性のお話。なぜかその活動時はセーラー服だが、普段は社会人をやっていて、お酒もたしなむ。(酔うと周りが見えなくなるが)

お前らみたいに、ピストル自殺で、はい元通り! とはいかねぇんだよ。病院どころか風邪薬すらない。たかが肺炎や怪我ですら命取りだ。

1巻なので、まだまだわかっていないことも多いが、確実にわかるのは、この世界はおかしいということ。

明らかに物理法則を超越して起こる復活もそうだが、寿命以外では死なずに復活するという人類が、現実と同じような文明を作り上げるはずがない。

たとえば、作中に19世紀なんて単語が出てくるが、はたして皆が復活する世界で、イエスの復活はどう受け止められるだろう? 宗教という存在が時代を決定づけるようなものになるだろうか? 要するに、キリスト紀元なんて、使うはずがないんじゃないか?

さらには、復活する世界で、現実のような銃器が発達するというのも謎だ。殺さないで自由を奪うタイプの武装が増えるはずではないか。

一方で、引用したように、普通に死ぬ存在の感染源は、医者の存在(人が復活する社会では不要なもの)も知っていて、どうやら復活のない社会も存在しているらしいことを示唆している。

この社会は一体何なのか。感染源を愛することで不死性を失う人類とはなんなのか。

派手なガンアクション(なにしろ、へたに殺すと復活するので手足を吹っ飛ばすしかない)で魅せながらそんな興味をかき立てる、なかなか楽しみなシリーズの開幕だ。

もしや『実はシミュレーション世界でした!』なんて結末ではなかろうかという一抹の不安はあるとはいえ、続きはぜひ読みたい。

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